詩集紹介

我ら憤怒の地にありて

月の夜の詩

風と岩と

天涯の郷

ひとと宙

明日のまほろば

詩集

『我ら憤怒の地にありて』

この詩集は、1994年、40歳を機に、第一詩集「われら憤怒の地にありて」 を400部程武生のワープロセンター・ホープ印刷から自費出版しました。し かし、内容や題が過激すぎて、好みや時代に合わないという批判と素晴らしい という絶賛の評価に分かれ、福井県ではあまり好評ではありませんでしたが、 全国の著名人の方々や多くの詩人から素晴らしいとの評価をたくさんいただき ました(三浦綾子氏もその一人です。他にも家永三郎氏や日高六郎、岡部伊都 子氏他多数)。しかし、部数が少なくて瞬く間に品切れになってしまい、再販し ようと思いながら、お金のことや仕事が多忙なことで再販できずにいたのが心 残りとなっていました。そして、2001年8月、やっと、定本として、詩集「我 ら憤怒の地にありて」を再出版した訳です。しかし、新たに出すのなら、もう 少し詩や詩論を付け、新しくアッピールするために表紙のデザインや中のカッ トも新しくし、表紙の帯は三浦綾子ご夫妻の支援を得て、本格的なものしよう ということになりました。だから、この詩集は、私にとっては第二詩集になり ます。この詩集は、全国に1300部以上は広がっていたと思います。読を請う。
1500 円(郵送費含む)
詩集

『月の夜の詩』

この詩集は、2003年に、第二詩集として、400部程武生のワープロセン ター・ホープ印刷から自費出版しました。小さなポケットサイズの詩集で、「我 ら憤怒の地にありて」の題名の強烈さ、2,3篇の政治詩だけで拒絶し読まな い人に対して、もっともっと私を深く読んで欲しい、知って欲しいとの思いを 込めて、「我ら憤怒の地にありて」の補完を目的とした詩集です。私のもう一つ の詩の世界、心の世界を、やさしく美しい言葉で表現した詩集で、非常に好評で、 2008年に第2版を印刷いたしました。

次の文章はなたとしこ氏からのメッセージです。

お元気の事と存じます。御詩集、有難うございました。とても感じのよい一 冊だと思いました。 「月の夜の詩」の作品をもう一度この詩集の一番最後に置 いて、それが新しい詩集の題名にもなっているのですね。 笠原さんはこのの ち「月の夜の詩」のここから出発すると言う事なのでしょうか。 生きている 命を自然に受けとめて、その中で真摯に日々を過ごそうとする姿勢がやわらか い言葉の中で脈打っているこの詩、 第一詩集に納められた時から大好きでした。 草に寝ころび、ふるさとの町に生き、働き、それぞれにみな頑張っている暮 らし、それ以上何も望まない作者の、家庭人としての、教師としての行いが詩 集の前半で静かな言葉で語られています。語りかけの底に流れている精神は五 〇歳を感じさせない。まるで三十代のように清潔で瑞々しい。 神様の気まぐれな咳が(貧しくてもドタバタしながら生きていた)人々の暮 らしをある時ふいに変えてしまった。「お月様の下の我が家」や「錆びたながた ん」にこめられた作者の祈りをよそに(私たちの知らないところで若狭の闇に 浮かぶ巨大なもの)が出現し、九月十一日、アメリカ帝国の中枢の、ツインタワー が崩れ落ちたりする。神様の気まぐれな咳を咳としてだけでなく、逆手にとっ て振る舞い始めた人間達の汚れが生み出して行く、強欲な繁栄や虚飾の花、飽 くことを知らない利潤追求への機械のきしみー(ああどうしてなのだろう)ー 純粋に生きようとする作者の嘆きが伝わってきます。 嘆きが嘆きに終わらずに、作者は、地球の鼓動をとらえはじめる。虫たちの声、 星降る夜露の声、茜雲の空、輝く太陽、そして、「もんじゅ」訴訟住民側逆転勝 訴を知った殆ど衝撃に近い作者のよろこび、最後の「月の夜の詩」に至る編集 の仕方はドラマのようだと思いました。 この詩集が何故「このようなものしかできませんでした。お許し下さい。」な のでしょうか。詩史的とはどのような詩集を云うのでしょう。一生懸命まっす ぐに書いて詩って、それが結果として私たちの歴史を作って行けばいいーそう 思っています。以下略。 2004年2月10日 かしこ なた としこ
700 円(郵送費含む)
詩集

『風と岩と』

この詩集は、福井詩人会議「水脈」特別号N02として、2003年1月に出 版された。詩参加者は、「あおいなおき、浅田豊、カサハラセンイチ、野路英夫」 の4人で、編集委員長の「なたとしこ」のもと、水脈みんなが力を出し合って 完成したものである。ただ、この出版の後、浅田豊氏が突然亡くなられ、その後、 野路秀夫氏も亡くなり、今は、あおいなおき氏と、笠原仙一だけが残っている という幻の詩集である。この詩集が、浅田氏や野路氏の最後の絶唱が掲載され た貴重で悲しい遺稿 詩集(絶版)となってしまったことはあまりに残念である。 彼らの次の世代である私には、尊敬する先輩詩人3人をこの世に伝える使命が ある。そう思っている。この紹介コーナーでは、私の作品を除いた3人の詩の お薦め詩作品の一部を下記に掲載したい。

この詩集は絶版であり福井県立図書館でしか読むことができません。

詩集

『天涯の郷』

この詩集は、2005年、51歳、初の全国詩集。詩の世界では有名な、志画 工房よりの出版です。第4詩集となります。700部出版いたしました。また、 カット、デザインは松村アラジン氏にお願いいたしました。 この詩集は、本当に全力を込め、メジャーデビューするぞと言う意気込みで頑 張りました。詩内容は斬新で、一篇一篇が独立していて、且つストーリーとなっ ている構成です。ゲーテやシエイクスピアの理論を取り入れ、且つ、思想的には、 大学時代、虚無や人間不信に襲われ、人生に絶望し、自殺寸前までいった自分 が立ち上がってきた過程を比ゆ的に表現し、それは日本や日本人の姿、未来の ありようをも提示しようとし、思想的にも実存主義を越えようとの野心的な試 みで創作した書下ろし詩集です。私の過去とこれからの方向性がこの詩集で表 現されています。私にとっては、「我ら憤怒の地にありて」以来の思想詩で、詩 の革命をこの詩集で起こそうとしたのですが、学校の仕事の多忙化と宣伝をす る暇がなかったことも重なり、大きな話題とならずに終わりました。個人的に は本当に落ち込みました。しかし、今でも、この詩集は、いつかは評価される と私は信じています。
2100 円(郵送費含む)
詩集

『ひとと宙』

この詩集は、2010年、56歳の時、詩の世界では有名な土曜美術社出版販 売からの出版です。第5詩集となります。700部出版いたしました。正直、 私の詩の思いは依然として継続しておりましたが、「天涯の郷」出版後から、既 成の詩人や詩の世界の価値観に対して希望や野心もなくなり、詩の会合や詩誌 への発表なども辞めて、一人閉じこもり、ひたすら仕事に専念し、詩は、じっ くりと一人で書いておりました。ただ、詩集「天涯の郷」で、思想も生き方の 方針も確立しましたので、後は実践あるのみ、力強く、ポジティブに生きるのみ、 笑顔で前向きに生きのみと頑張りながら、ボツボツと詩を書き、考えていまし た。そして、新たな境地が生まれてきたので、その境地を詩集にして発表した いと思い、土曜美術社の高井氏と話し合い、出版することになりました。ただ、 この詩集は、「天涯の郷」以降の自分の心境、得た世界を描きたいという思いで、 空間、時間の中にこころが溶け合う、こころとこころが、命あるものがこころ 澄まし感じる中でつながりあう、そんな境地の詩や、日本国憲法に対する新た な思いや生き方、ひととして、あり方を表現した世界ですから、理解されない ことは当然と思いながら出版しました。帯には、「天涯の郷」から 5 年。宙か ら言葉が滴るように、命のいとおしさ在ることのうつくしさを詩う、カサセン 待望の新詩集」と書かれてあります。
1575 円(郵送費含む) 残り50部
詩集

『明日のまほろば ~越前武生からの祈り~』

この詩集は、私の最新詩集で、2013年コールサック社から出版されました。 この詩集は、教職を60歳で定年退職するので、人生の一区切りとして出版し ました。内容は、一人のひとが、この地球の、この日本の、このふるさとの武 生という空間にいて、40億年の過去から現在、未来のつながりの中で、明日 のまほろばを夢見て生きていこうと歌った詩集です。

佐相憲一...帯文よりす。

越前武生のまちから切実で豊かな命の祈りのうたが響く。人生を思い、人々の 幸せを願う郷土の詩人が、人間社会を見つめ、明日のまほろばを祈る。
1620 円(郵送費含む) 残り50部
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