じさま
一汁一菜一飯
昔からの素朴なつつましい住まい
昔からの素朴なつつましい住まい
豊かな自然の中で
空や風とともに
四季の流れとともに
朝から夕方まで働き
こころ澄み
詩を愛し
旅を愛し
人を思い
月を見
なにか
みんなのために人のために
なにか
ひとつ ひとつ
朝 目が覚めれば
生きていることに感謝し
寝る時は 今日一日を過ごせたことに感謝して
手を合わす
じさまの小さな幸せ
(詩集・・・「天涯の郷」より)
好日
秋の
暖かい日の日曜日に
うとうとと
縁側で
うたたね
猫たんもいて
一緒にあくびをしながら
丸くなって
うつらうつら
おだやかに
のんびりと
干し布団の上に
赤とんぼ
ススキの穂も
柿の実も
稲を刈った跡の田んぼも
すべてが稲田色に映えて
絵本の中のようにうたたね
にこにこと
(詩集・・・「天涯の郷」より)